HSP|御器所ストレスメンタルクリニック|昭和区の心療内科|御器所駅すぐ

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当クリニックのHSP外来の特長

HSPとはICD-10やDSM-5-TRといった国際的な診断基準で定義されている疾患ではありませんが当クリニックでは疾患ページにあえて一つの精神疾患として掲載しています。私(院長)は診察の終盤に「何か気になることや聞いておきたいことはありますか?」と患者様に聞くことがありますが、その際にしばしば「私ってHSPですか?」と質問されることがあります。そのような時は「HSPは最近提唱された概念なので教科書的にはまだ疾患として認められていません。しかし今後ICDやDSMといった診断基準において疾患として定義される日がくるかもしれませんね。」とお答えする様にしています。事実、ASD(自閉スペクトラム障害)も、自閉症やアスペルガー症候群、広範性発達障害などと呼ばれていた疾患群を総称して2013年以降に提唱された概念であり、時代によって疾患の概念は変化していきます。私としては、現在はあくまでHSPは疾患(病気)ではなく、あくまで気質であると考えていますし、同じ様に考えている精神科の医師が多いのではと思います。
HSPの特徴がある患者様はストレス社会を生きる中で適応障害や抑うつ症状を呈することや、動悸、めまい、火照り、発汗といった自律神経症状に悩むことが多い傾向があります。このような症状は日々の生活の質を下げることは間違いなく、医療的なサポートが必要であると考えており、当クリニックではHSPの特徴がある患者様の診療も行っています。ご自身がHSPなのではないか不安に感じる方も一度ご相談いただければと思います。

HSPとは

HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と呼ばれており、頭文字をとって「HSP(エイチ・エス・ピー)」と呼ばれています。HSPは、「神経が細やかで感受性が強い性質を生まれ持った人」という意味で、米国の心理学者であるエレイン・N・アーロン博士が1996年に提唱した心理学的概念です。全人口の15~20%、約5人に1人はHSPの特徴があると考えられています。
HSPの人は、傷つきやすく、周りの感情を良く察するために疲れやすいといった繊細な心を持つため、様々な刺激すべてに対して敏感に反応してしまいます。社会生活や日常生活においての生きづらさが耐えられず、二次的に適応障害や抑うつ症状を呈することもあり、発達障害などの他の精神疾患との鑑別が困難なケースがあります。HSPの人が抱えている生きづらさは、本人のみが感じるもの、気質であり周囲の人に理解してもらうことは難しいことが多いですが、対処法を見つけることで、生きづらさによる苦痛を緩和することができます。

HSPの特徴

HSPには、特徴的な4つの性質の頭文字をとって「DOES(ダズ)」と呼びます。

D:Depth of Processing/(考え方が複雑で深読みしてしまう)

その場の雰囲気やその場にいる人の気持ちや考えを深読みしてしまい情報を読み取りすぎて疲れてしまう。他人の言動全てに意味があると考え、その真意を理解しようと一人反省会をしてしまう。物事に取り掛かるまで様々な観点から深く考えるために取り掛かるまで時間がかかり結果として期限内に終わらない。世間話やゴシップよりも哲学など深い内容の話を好む。

O:Overstimulation/(良くも悪くも外部から刺激を受けやすい)

楽しい場面では人よりも全力で楽しんでしまい、帰宅してから燃え尽きたように何もできなくなる。音楽や芸術に感動しやすくその影響を受けやすい。他人の些細な言動や表情に傷ついて忘れることができない。些細な物音に一人だけ過剰に驚いてしまう。

E:Emotional response and empathy/(感情の反応が強く、共感力が強い)

他人が怒られている時に自分自身が叱責されている気持ちになる。悲しい本や映画に感情移入して泣いてしまう。震災や事故のニュースを耳にすると感情が大きく揺さぶられ何も手につかなくなる。赤ちゃんや小さな動物の気持ちを察することができる。人の仕草、目線、声のトーンからその人の機嫌や思っていることがわかる。

S:Sensitivity to Subtleties/些細な刺激を察知する

人混みや大きな音、眩しい光が苦手。電車で隣に座った人の匂いが気になり席を立ってしまう。他人の部屋に入れない。車内の匂いが気になりタクシーに乗れない。他人の手作り料理が気持ち悪い。冷蔵庫や時計の機械音が気になり寝付けない。肌着やダグのチクチクが気になる。カフェインや添加物に敏感に反応してしまう。ジェネリック薬品に変更できない。エアコンの風が当たることを過剰に嫌がる。第六感がある。

当クリニックからのメッセージ

HSPの特徴は不安神経症や、感覚過敏を伴うASD(自閉スペクトラム障害)、衝動性優位のADHD(注意欠陥多動障害)など他の精神疾患との鑑別が必要です。その特性故に疲れやすさを主訴に医療機関を受診する場合もあり、肝障害や甲状腺機能亢進症といった身体的な問題が隠れていることもあります。さらにHSPの特徴がある患者様は二次的に適応障害や抑うつ症状を呈すことがあり、本来のパフォーマンスが発揮できていない場合もあるのでHSPの自己診断は行わず、医療機関で他の精神疾患との鑑別、併存疾患の検索が必要です。必要に応じて医療的なサポートを受けることもできますので、お困りのことがありましたら当クリニックへご相談ください。